
こんにちは。ADHDのすみれです。
漫画『僕の妻は発達障害』の感想と各巻のあらすじ(少しネタバレ)を書きました。
健常者の夫がいるADHD妻の私にとっても読み応えのある作品で、共感で涙ぐみながら読みました。
『僕の妻は発達障害』は、障害を美化しておらず、発達障害当事者や周囲の人間のリアルな心理描写が魅力の作品です。
漫画家のご夫婦の共作なのですが、なんと妻のナナトエリ先生が発達障害、旦那さんが健常者という組み合わせなのです。
だからこそ、こんなにもリアルな発達障害を題材とした漫画が描けたのだと思います。
- 発達障害の妻(知花)と健常者の夫(悟)の風変わりだけれど愛ある日常を描く
- 発達障害の当事者と周囲の苦労がわかりやすい
- 「僕の大好きな妻!」のタイトルでドラマ化した(東海テレビ・フジテレビ系で放送済)
『僕の妻は発達障害』1巻の感想とあらすじ:ADHDの私ですらハラハラ
- 妻の知花さんと夫の悟さんの馴れ初め
- 知花さんの職場での大失態
『僕の妻は発達障害』1巻で一番印象に残ったのは、知花さんの接客業でのやらかしの連続。
ADHDの私でもびっくりするレベルでした。
「漫画やドラマを観た健常者が、発達障害者を雇用するのが怖くなるのでは!?」と少し心配になりました。
また、知花さんは天真爛漫な性格なのですが、失敗体験の多さから自分に価値がないと思っており、ときおり闇をのぞかせるシーンが描かれています。
実際、発達障害者は健常者に比べてできないことが多いため、自己無価値感が強いひともいます。
私もそうです。
そういう面もありのままに描いている作品で好感がもてました。
ご夫婦の馴れ初めは意外性があって面白かったです。
『僕の妻は発達障害』2巻の感想とあらすじ:誇張抜きに泣けた
- 未診断だった頃の夫婦の苦しみ
- 夫婦が発達障害の診断をどのように受け止めたのか
『僕の妻は発達障害』2巻は妻の知花さんが発達障害を悟り、病院で診断を受けることにした回想エピソードが見どころ。
今でこそ仲良し夫婦のお二人ですが、そこにたどり着くまでには苦難の日々があったのです。
知花さんが発達障害と診断を受けたあとの悟さんの反応を読んで思わず涙が。
知花さんのリアクションにも共感の涙......。
2巻のこのシーンはほんとうに多くの方に読んでほしい!!
そのほか思わず笑ってしまったエピソードが「北山家邪魔しないアラート」。
おしゃべり好きな知花さんが夫の仕事を邪魔しないために、アラート中は顔を合わせてはならないルールのこと。
実は、お恥ずかしながら我が家も夫が似たような対策をしてるんです笑
『僕の妻は発達障害』2巻
夫の仕事部屋に入らないよう張り紙される主人公

発達障害者で「衝動性の特性」があると、話がしたいのを我慢できず相手の都合おかまいなしに話しかけてしまうときがあります。
知花さんに親近感を抱かずにはいられませんでした。
『僕の妻は発達障害』3巻の感想とあらすじ:共感で胸が痛い
- 知花さんの職場での人間模様
- 両親、特に母親とのあつれき
『僕の妻は発達障害』3巻では、知花さんが職場で発達障害を打ち明けるシーンがあるのですが、職場の方の反応がリアルで読んでいて辛かったです……。
こちらが障害者であることは相手には他人事という現実がひしひしと伝わってきます。
また、知花さんと母親の関係に共感する発達障害者の方は多いかもしれません。
知花さんは、夫である悟さんに対して「今が一番幸せ」というんです。
私もまったく同じ気持ちなので驚きました。
相変わらず自分と色々重ね合わせてしまいました。
『僕の妻は発達障害』まとめ:個人的には好きな作品、世の中の受け止め方は不安
発達障害は目に見えない障害。
診断済みの当事者でさえ「自分の努力不足ではないか?」と不安に思ってしまうんですよね。
それが、知花さんの言動を見ることで「自分だけじゃなかったんだ」と救われた気持ちになりました。
発達障害の当事者やその周辺の方、発達障害を理解したい方に非常におすすめの作品なので、ご覧になっていただけたら嬉しいです。
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