障害年金の診断書を医師が書いてくれない場合の頼み方【ADHDの体験談】

こんにちは。ADHDのすみれです。

  • 「障害年金を申請したいけど、主治医になんて言われるか不安」
  • 「障害年金の申請を主治医に反対されてしまった」

このような方向けに、医師の承諾を得るまでの私の体験談と、医師に反対されたときの対処法について書きました。

主治医に障害年金の話をしたら、「もらえないから申請しない方がいい」と言われてしまった。このような声は多いです。

実際、私も主治医に反対されましたが、説得して障害年金を申請したところ、障害年金2級の受給が決定しました。2019年の話です。

(申請手続きは社労士さんに依頼しました)

本来、受給できる方が無事に申請できるよう記事にします。


障害年金を申請したときの状況
  • 診断➡ADHDとうつ病
  • 仕事➡適応障害で退職して無職
  • 同居人の有無➡夫と二人暮らし
  • 初診時に加入の年金制度➡国民年金と厚生年金

主治医が障害年金の申請を反対

医師に障害年金の話をするのはかなり勇気がいりますよね。

おそらく、私と似たようなことを言われてしまう可能性もあるため、事前に対策できるよう医師との会話を書きます。

私「先生、障害年金を申請したいと思っているのですが」

医「今、障害年金の申請はかなり審査が厳しくなっています。申請の準備はとても大変ですし診断書代もかかりますが、苦労して申請しても受給できない方が多いです。それでもダメ元で申請する方もいますが、あまりおススメできません」

私「可能性が少しでもあるなら申請してみたいです」

医「んー、、、障害年金はもっと症状が重い人が申請するものなんです」

私「、、、では、申請しないほうがいいでしょうか??」

医「それは、私の一存で決められることではないんですね。もう一度考えてみてください」

私「わかりました」

主治医は患者想いの信頼できる方ですが、初めて障害年金の話をしたときに良い反応は得られませんでした。

ショックを受けたものの、申請したかった私は、精神疾患や発達障害で障害年金をもらっている事例をネットで調べました。

すると、働きながらでも障害年金を受給できているケースをいくつか発見。

「まだ働ける状態ではない私なら、障害厚生年金3級※はもらえるのではないか?」と考えて、あらためて主治医を説得しようと決めました。

※障害年金の3級は、厚生年金にしか存在しないです。障害年金2級は、3級より症状が重くないと受給できないのですが、初診時に国民年金のみ加入の方は、2級からしか受給できないのでなかなかハードルが高いです。

主治医が障害年金の申請を承諾

主治医から、障害年金申請についてもう一度考えてくるように言われてから次の診察。

勇気を出して、障害年金の話を切り出しました。

私「よく考えたのですが、申請したいです。申請結果がダメでも大丈夫です。ただ、私はまだ就労できないので、障害厚生年金3級の可能性はあります。やってみる価値はあるかと。私も申請の準備を頑張るので、先生にも協力してほしいです!」

医「………わかりました。やってみましょう!」

無事、主治医の承諾を得られて心からホッとしました。

医師の目線から障害年金申請を考えてみる

主治医は、申請が無駄骨に終わることや、メンタルの悪化を懸念して反対していました。

そこで、不支給の可能性も頭にはあること、まったくの負け戦ではないことを伝えて、主治医に安心してもらえるよう意識しました。

また、社労士さんいわく、下記のような理由から実態より症状が軽く見えてしまい、医師に申請を反対されてしまうこともあるそうです。

  • 患者が困りごとや問題行動を、診察のなかで医師に伝えられていない。

  • 医師の前だと元気にふるまっていたり、お風呂に入って行ったりと普段よりきちんとするため、症状が軽く見えてしまう。

実際に私も診察中、「主治医にあきれられるのではないか?」と思って衝動買いや部屋の散らかしを言えなかったり、タイムアップしてしまって言いたいことを伝えきれなかったことがありました。

主治医の前だと気を張っているので、普段より元気に見えていたのもあったかと思います。

日ごろの診察から主治医へ症状の実態を伝え続けて、申請を引き受けてもらいやすい土壌作りをしておくことが大切だと感じました。

(最終的に、社労士さん作成の申立書のおかげで私の実態が主治医に伝わり、障害年金2級相当の診断書を書いてもらえたのでした)

障害年金申請を反対する医師のパターン

社労士さんいわく、下記のような医師もいるそうです。

  • 患者が「障害年金を申請したい」というと怒り、診断書を書いてくれない。
    →医師が障害年金制度の意義を理解しておらず、「年金に頼るのは良くない」と思っている。
  • 働いている人は障害年金を申請しても通らないと思っており、診断書を書いてくれない。
    就労していると受給の難易度は上がるが、申請が通らないは間違い。

医師の価値観で、診断書作成を引き受けてくれないのは困ってしまいますね。

また、医師が働いている人の障害年金申請の成功体験がなくて、働いていたら申請しても落ちると思い込んでいるケースもあるかもしれません。

※医師は医学の専門家であり、社会保障制度の専門家は社会保険労務士です。もし、医師に障害年金の申請を反対されても、念のため社労士さんに受給可否を確認したほうがいいです。

社労士さんは障害年金のもらえる可能性について、電話での無料相談を受け付けている事務所がほとんどなので、まずは電話してみましょう。

医師が障害年金の申請を反対する場合は社労士さんの力を借りよう

医師を説得することができなかった場合は、下記のような方法があります。

①社労士さんが代わりに依頼

社労士さんは下記のような方法で、障害年金制度の意義や、患者の症状、診断書作成のポイントを医師へ説明して、診断書の作成を依頼します。

※サービス内容は社労士事務所によって異なります。

  • 患者の症状などをまとめた医師への説明資料を作成して、患者から医師に渡してもらう。医師に、患者が受給できる可能性があることを理解してもらう。

  • 医師に電話して、診断書の作成を依頼。

  • 病院での診察へ同行して、医師へ直接説明する。
    ※病院へ同行することを医師が許可した場合。同行の場合、患者が社労士さんへ日当を支払う必要がある場合も。

②転院して医師を変える

社労士さんが説明しても、どうしても医師が診断書の作成を拒む場合。

社労士さんに障害年金申請に協力的な医師を紹介してもらい、転院してから申請するという方法もあります。

転院により、障害年金を受給できた事例も見かけるので、やってみる価値はあります。

医師へのリスペクトは忘れずに。でも障害年金申請のプロは社労士さん

障害年金は、精神の手帳の申請とは違い、申請が通ると大金が動きます。

また、精神疾患が目に見えないのをいいことに、不正受給する人がいるのは事実です。

そのため、医師という職業の立場上、障害年金の申請に慎重になるのもわかります。

ただ、障害年金がもらえるかの判断は、障害年金申請をなりわいとする社労士さんの見解を優先しましょう。

障害年金を必要とする方が、無事受給できますように。


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