
こんにちは。ADHDのすみれです。
パートナーとの家事分担は、多くの家庭で悩みの種のひとつではないでしょうか。
我が家も試行錯誤を続けて、ようやくいい感じの家事分担ができてきました。
結婚6年目にして思うのは、ADHDか定型発達かという違いだけでなく、同じ作業でも「どれくらいの労力を感じるか」「その作業が好きか嫌いか」には個人差が大きいということ。
この「家事に対する個人差」に着目して役割分担をすることで、お互いの負担感を最小限に抑えつつ、効率的に家事を済ませられる割り振りが可能になります。
今回は、わが家の家事分担の具体的な事例をご紹介します。
少しでもご参考になれば嬉しいです。
ADHD妻の私と定型夫の家事に対する個人差
まず、私と夫の家事に対する感じ方の違いを例に挙げたいと思います。
私(ADHD妻)の家事の好み
私は、頻度が高く、簡単でシンプルな家事への抵抗感が比較的低い傾向にあります。
例えば、洗濯物を干す、掃除機をかけるといった反復的でルーティン化しやすい作業は、そこまで苦になりません。
一方で、不定期なものや料理のような工程が多い家事は、非常に億劫に感じてしまい苦手です。
段取りを考えるのが苦手な遂行機能障害や、手先が不器用、機械音痴といった特性も、この苦手意識を強めています。
これが、家事の先延ばしにつながる大きな要因になっていると感じています。
夫(定型夫)の家事の好み
夫は、意外にも料理を自主的に行ってくれます。
仕事の気分転換になったり、創意工夫して楽しめたりするため、料理が苦にならないそうです。
その反面、洗濯や掃除といった反復的で単調な家事は、料理のように楽しむ余地がないため、あまり気乗りしないようです。
また、エアコン掃除や家電のメンテナンスなど、たまに行う家事は、毎日発生する家事に比べて、忙しい夫でも取り組みやすいと感じているようです。
手先が器用で、機械操作や家具の組み立てなども得意なため、専門的な作業は夫が担当することが多いです。
ADHD妻と定型夫の家事分担の事例
上記のように、私と夫は家事の好みや得意・不得意が真逆です。
このお互いの特性を活かすことで、自然と効率的な役割分担ができました。
特に、私にとって「やる気が起きにくい」「先延ばししやすい」といったボトルネックになっている作業を夫に切り出すことで、良い感じで家事が回るようになりました。
具体的な役割分担の例をご紹介します。
ゴミ捨ての役割分担
妻(ADHD): 各部屋のゴミを集めてゴミ袋の口をしばり、玄関に置いておく。
夫(定型): ゴミ捨て場までゴミを捨てに行く。
ポイント: 私は広場恐怖や視線恐怖があり、外に出ることが精神的な負担になりがちです。
夫が外のゴミ捨てを担当することで、私の心理的ハードルが大きく下がります。
段ボールの処理
妻(ADHD): 届いた段ボールを開けて中身を所定の位置へ仕舞う。
夫(定型): 妻が廊下の隅に置いた段ボールを潰してまとめる。
ポイント: 手先が不器用な私にとって、段ボールを潰してまとめるのは面倒に感じがちです。
また、中身を所定の位置にしまうだけで気力を使い果たすので、後工程のダンボールの処理をしてくれるだけで非常に助かります。
食材の購入と調理・食器洗い
妻(ADHD): スーパーやネットで食材を購入する。
夫(定型): 調理する。
夫(定型): 食器洗いをする。
ポイント: 手先を使ううえに工程の多い料理は私が最も苦手とする家事なので、夫が料理するのが好きで良かったです。
食器洗いも夫が主担当ですが、忙しそうなときは私が代わりに洗います。
洗濯物の分担
妻(ADHD): 洗濯物を干して、所定の位置に仕舞う。
夫(定型): アイロンがけをする。
ポイント: 洗濯物を干す・仕舞うという反復作業は私でもできますが、細かな作業で集中力が必要なアイロンがけは夫に任せることで、互いの得意を活かせます。
飼い猫のお世話
妻(ADHD): 1日4回ほどのトイレ掃除、餌やり。
夫(定型): 1日2回薬を飲ませる、3日に1回歯磨きをする。
ポイント: 頻度が高くシンプルな作業は私が担当し、細やかな手技が必要な投薬・歯磨きは夫が担当しています。
夫が自主的に行っている家事
これらの役割分担に加えて、夫は以下のような家事を自主的に行ってくれています。
- 靴の汚れを落とす
- エアコン内部の掃除
- 電池切れの家電の電池交換
- 切れた電球の付け替え
私にとって、不定期かつ手先を使う作業は億劫なので助かっています。
ADHDと家事分担:得意を活かし、苦手は「外注」する感覚で
ADHDの遂行機能障害があると、家事の全ての工程を一人で行うのは非常に大変で、それが先延ばしの原因にもなっていました。
そこで、一部の工程を夫に「外注」する感覚で任せるようにした結果、以前よりも気軽に家事へ着手できるようになりました。
また、夫も自分の得意なことや好きなことで貢献できるため、お互いにストレスが少なく、協力体制が自然と築けています。
自分の特性とパートナーの特性を理解し、「できること」「やりたいこと」を組み合わせることで、無理なく快適な家事分担を実現できます。