こんにちは。ADHDのすみれです。
今回は、就労移行支援へ通う予定の方向けに、受給者証の申請手続きについてまとめました。
就労移行支援は、事業所によって雰囲気や提供しているプログラムが異なるので、色んな事業所を比較検討する方が多いと思います。
そして、やっと通いたいところが決まったら、利用開始するためには受給者証が必要です。
申請手続きは、申請書類を書いて終わりではなく、なんと2度または3度も面談が必要。
私は対人過敏にくわえて先の見通しが立たないと不安なタイプで、未知の面談がとても不安でした。私のような方の不安が軽減できればと思い、記事にしました。
※自治体によって異なる点があるかと思いますので、申請手続きの概要をつかむご参考になれば幸いです。
受給者証とは
正式名称は、障害福祉サービス受給者証です。
福祉サービスを利用するために市区町村から交付される証明書です。
受給者証申請の窓口市区町村により下記の通り異なります。
- 役所の障害福祉課
- 保健センター
受給者証交付までの流れ
- 保健師さんとの面談
- 障害相談係さんとの面談
- 『サービス等利用計画』の作成
順番にみていきます。
①保健師さんとの面談
面談予約の電話をする
障害者福祉課もしくは保健センターへ電話し、「就労移行支援を利用するために受給者証の申請をしたい」旨を伝えます。
お住まいの地域担当の保健師さんに面談の予約を入れます。
※私は予約せずに、いきなり障害福祉課へ行ってしまいました。幸いその日に面談できましたが、面談まで4時間ほど時間をつぶすことになったので、予約して行くのがおススメです。
面談時間
30分から長くて1時間だそうです。私は40分くらいで終わりました。
持ち物
精神障害者保健福祉手帳のみでした。
※必要な持ち物は地域により異なるので、予約時にご確認ください。
保健師さんの面談内容
面談は、保健師さんの質問にひたすら答えていきました。
何かアドバイスをもらうという趣旨ではなく、申請者の情報を把握するための面談でした。
以下、覚えている限りにはなりますが、質問された内容です。
- 通所する就労移行支援事業所名/場所
- もう見学や体験は済んでいるのか
- 就労移行支援では何を学ぶ予定なのか
- どのようにその事業所を見つけたのか
- 現在の体調はどれくらい安定しているのか
- 電車に乗っても大丈夫か
- 年齢/電話番号
- 診断名/通院している病院名
- その他、持病はあるか
- いつから通院しているのか
- 通院を開始した理由
- 症状が出始めたのはいつ頃からか
- 薬は飲んでいるか
- いつ退職したのか
- 休職したことはあるか
- 勤務期間はどれくらいなのか
- 最終学歴(学校名までは不要)
- 大学を出てからそのまま就職したのか
- 働いていたときの症状や困りごとは?
- 今後の目標は?
- どんな働き方をしていきたいか
- どんな仕事をしたいか
- いつから通所を開始するのか
一通り質疑応答が終わり、保健師さんに「最後に何か質問はありますか?」と尋ねられて終了。
なかなか質問数が多いので疲れました。また、仕方のないことではありますが、初対面の人に詳細に話さねばならないのは抵抗を感じてしまいました。
保健師さんとの面談後の流れ
「よし!これで申請書を記入したら終わりかな」と思っていたら、次は障害相談係との面談が必要とのこと。
あいにく、その日は地域担当者が不在で、後日あらためて電話で予約をすることに。
②障害相談係さんとの面談
障害相談係は、受給者証の申請を受け付ける部署の方です。
今回は、事前に面談の予約をしていったので、待ち時間もなくスムーズでした。
面談時間
約1時間15分。
面談に約1時間、書類2枚の記入に約15分かかりました。
持ち物
手ぶらで大丈夫でした。
念のため精神の手帳を持参しましたが、特に提示を求められませんでした。
※必要な持ち物は地域により異なるので、予約時にご確認ください。
受給者証の申請書類を記入
質疑応答に入る前に、受給者証の申請書類を記入しました。
氏名・住所・通院している病院名などを記入する簡単な書類でした。
障害相談係さんとの面談内容
冒頭で、下記の説明を受けました。
- 調査項目という決まった質問事項にそって質問する
- 身体・知的・精神で調査項目をわけていないため「なぜ、そのようなことを聞くのか?」と感じるような質問がある
- 前回の保健師さんとの面談と、質問が重複するところがある
実際、その通りでした。
以下、覚えている限りにはなりますが、質問された内容です。
- 通所する就労移行支援事業所名/場所
- もう見学や体験は済んでいるのか
- 就労移行支援では何を学ぶ予定なのか
- どのようにその事業所を見つけたのか
- 自力で起き上がることができるか
- 衣服の着脱、歯磨き、食事が一人でできるか
- 座った状態を保持できるか
- 片足立ちができるか
- 視力に問題はないか
- 聴力に問題はないか
- 読み書きに問題はないか
- 電車に乗っても大丈夫か
- 薬は飲んでいるか
- よく眠れているか
- 精神的に不安定になることはあるか
- 職場で周囲の人が話していると「自分のことを言われているのでは?」と不安になるか
- 自傷行為や暴力行為はしないか
- 過食はあるか、頻度はどれくらいか
- 物忘れはするか
- 何度も同じ話をしてしまうか
- 金銭管理はどうしているか
- スーパーへの買い物などは問題なくできるか
- 仕事で手順などにこだわりはあるか
- その他にも、こだわりのある行動はあるか
今回も回答疲れでクタクタに。しかし、まだ終わりではありませんでした。
③『サービス等利用計画』の作成
就労移行支援を利用するにあたっての計画を作成・提出する必要があります。
利用計画の作成方法は下記の2つです。
- 任意の施設のケアマネージャーに作成を依頼する
- 本人がセルフプランを作成する
①の方法を勧められましたが、その場合、また今までの面談と重複することを聞かれるそうです。
しかも、ケアマネージャーは別の施設にいるため、他の日に足を運んで面談せねばなりません。
すっかり2度の面談で疲れてしまった私は、対人過敏でしんどいことを伝えて、その場でセルフプランを作成して提出する了承を得ました。
※たとえば自宅への訪問介護など、就労移行支援以外の福祉サービスの利用を検討している方は、ケアマネージャーに包括的な支援プランを立ててもらった方が良いそうです。
セルフプランの内容
セルフプランはA4サイズの書類で、表面・裏面がありました。
- 希望する生活
- 目標
- 希望する生活のためにいつまでに何をするか
- 福祉サービスを利用する頻度・時間
記入量は各項目1〜2行で問題ないとのこと。記入内容も明確に決まっているわけではないそうで、そんなにかまえて書かなくても大丈夫な書類でした。
裏面は、一週間の時間の使い方を書く欄でした。
就労移行支援に通所する予定を書きました。
セルフプランを障害相談係に提出して、やっと受給者証の申請手続きが完了です!
受給者証が届くまでの期間
私の自治体では、1週間から10日ほどかかるそうです。実際、それくらいで自宅に直接届きました。
※自治体によっては、届くまで1ヶ月かかるところもあるそうです。
補足情報
就労移行支援を紹介してほしかったり、どこへ通うか迷う場合は、保健師さんに相談してよいそうです。
また、受給者証は審査を通らなければ発行できないのですが、落ちる人はまずいないそうなので、あまり心配しなくて大丈夫です。
メンタルの悪化に気を付けて!
なかなか骨が折れる受給者証の申請手続き。
しかし、手続きが大変なのは理由があって、就労移行支援の利用料のほとんどもしくは全部を国が負担してくれるからなのです。
とはいえ、就労移行支援へ通う方は、元気な状態の方は少ないと思います。
申請手続きの際は、メンタルが悪化しないように気を付けてくださいね!(私は少しの間、悪化しました…)